コーヒー派が、茶にハマるまで。

コーヒー派が、茶にハマるまで。

豆にこだわって、豆を挽いて、ドリッパーを使って丁寧に淹れる。そういうことを、コーヒーに対してはやってきた。

でも、茶については何もしてこなかった。ペットボトルか、せいぜいティーバッグ。なぜだろう、ふと思った。嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。だとすると、何が邪魔をしていたのか。


茶は「古いもの」だと思っていた

おそらく、イメージの問題だったと思う。祖父母の家の湯飲み。急須。作法。どこか前の時代のもの、という感覚がずっとあった。コーヒーにはそれがなかった。洗練されたパッケージ、デザイン性の高い空間のカフェ…コーヒーは完全に「今の飲み物」になっていたから。

でも最近、そのイメージが少しずつ変わってきている気がしていた。スタイリッシュなパッケージの茶が増えた。茶葉の産地や品種にこだわるショップが出てきた。コーヒーがたどってきた道を、茶も歩き始めているような空気を感じていた。

茶も良いかもしれない。そう思い始めていたところに、もうひとつ理由が重なった。


カフェインが、きっかけだった

仕事中は一日中コーヒーを飲んでいた。特に意識せずそうなっていた。あるとき、カフェインの摂取量が気になりだした。身体に何か起きていたわけではないが、漠然と「摂り過ぎかもしれない」と思った。

それで、1日のうち1〜2杯を緑茶に置き換えることにした。一般的な煎茶(緑茶)にもカフェインは含まれるが、コーヒーに比べたら少ない。カフェインによる身体的な影響の実感はなかったが、予防としてちょうどよい置き換えかなと思った。

コーヒーの代替品、というと少し味気ないが、最初はそういう動機だった。

最初は量販店のティーバッグから始めた。悪くはなかった。でも、そのうちそれだけでは物足りなくなってきた。

(参考資料:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」


リーフで淹れてみた、あの数分間

試しに茶葉を買って、急須で淹れてみた。コーヒーのハンドドリップと、どこか似た感覚だった。湯を注いで、待つ。それだけなのに、その数分間が妙に心地よかった。

湯を沸かし、茶葉を入れて、注いで、待つ。

その数分間、自分は茶のことしか考えていない。

スマートフォンも、メールも、さっきまでの会議の内容も、頭から消える。マインドフルネスという言葉を聞いた時、茶を淹れている瞬間がまさにそれだと思った。意図的にスイッチを切る時間。それがあるだけで、その後の集中の質が変わる。

コーヒーは「オン」のための飲み物という感覚がある。茶は「いったんオフにする」ための飲み物、という感覚。どちらが優れているとかではなく、使い分けができるということに気づいた。


茶葉にこだわりだすと、止まらなくなった

茶は特に、淹れ方で味が変わる。同じ茶葉でも、湯温を変えると渋みと甘みのバランスがまるで違う。抽出時間を変えれば、また別の顔を見せる。試すほどに、面白くなっていった。

気づけば、茶葉の産地を調べて、品種を気にするようになっていた。コーヒーに対してやってきたことと、同じことを茶にもしている自分がいた。


急須がなくても、茶は淹れられる

とはいえ、急須を持っていない人も多いと思う。

だが実は急須がなくても茶は淹れられる。

マグカップに茶葉を直接入れ、湯を注いで、パッケージに記載の時間だけ待つ。あとは茶こしやスプーンを添えて、別のカップに移せばいい。マグカップが簡易急須となる。

茶市場や加工場でも、試飲の際は急須を使わず、口の広い茶碗に茶葉とお湯を入れて抽出する——それで十分に茶の味は出る、ということでもある。専用の道具を一式揃えてからでないと始められない、というわけではない。今あるもので、今日から試せるのが茶なのだ。

▶茶字路のS1(SAZIRO FIRST IMPACT)は、マグカップ一杯分を個包装にしている。計量の手間なく、飲みたいときにサッと淹れる——そういう使い方を想定して設計されている。

▶マグカップを使った淹れ方の詳細はこちら


コーヒーの次に来るもの

コーヒーにこだわれたなら、茶にもこだわれる。入口はカフェインの話でも、気分転換でも、なんでもいい。リーフで一度淹れてみると、そこから先は自然と深まっていく。

茶は古い飲み物だ。でも、こだわりを向ける先として、まだ十分に新しい。コーヒーで経験してきた「知るほどに面白くなる」という感覚が、茶にもある。


まず一煎、淹れてみませんか?

S1 — SAZIRO FIRST IMPACT を見る

 

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  • 社長

    茶字路社長、24期日本茶インストラクター。このblogの根源的存在。

  • ユズハ

    お茶について楽しく伝えたいときの文体。ここではおそらく彼女が主体の記事が多い。あくまで概念的存在。

  • 拓真

    専門性の高い記事などに登場する硬派めな文体。彼も同じく概念的な存在である。